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【TOPICS】地球暦と世界の暦 / ユダヤ暦

ユダヤ暦は地理的に古代シュメール、古代エジプトから発祥したが、他の宗教暦と違って、優秀な民族性ゆえに歴史的に迫害を受けて離散した経緯から、特定の場所で使用されているというわけではなく、世界各地にコミュニティとネットワークを作り、推定1400万人が各地で使用している。

起源としてはアブラハムを出発点とする近代宗教の祖にあたり、キリスト教もイスラム教などもユダヤ教の後発にあたる。現代では宗教観や儀式などもまったく異なる文化に派生したが、信仰の原点である太陽と月に関しては共通している。

ユダヤ暦では春分を過ぎた最初の満月が「出エジプト記」を偲ぶ「ペサハ」で、最大の宗教行事が行われる。宗教暦の観点からは春分前後の新月をスタートとして月が割り振られ、平年は12ヵ月、そして閏月は毎回13番目(アダルシェニー)に来ると決まっている。世界各地の太陰太陽暦ではイレギュラーなところに閏月をはさむことが多いが、最後の13番目に閏月を持ってくることは暦法としてシンプルでわかりやすく、古代シュメールや古代エジプトも同様だったと思われ、原初的なカレンダーパターンを保持している形になる。ちなみにエジプトではこの13番目の閏月をトート(知恵の神)と位置づけていた。

ユダヤ暦のオリジナリティとしては、春分を基点に宗教サイクルがはじまるのと対称的に、政治サイクルは秋はじまり(西暦の9月=ユダヤ暦の7月)になっている。この対称性は春のペサハ(過越祭)に対して秋のスコット(仮庵祭)があり、社会全体は秋の新月ローシュ・ハッシャーナー(西暦の9月=ユダヤ暦の7月)から盛大に1年をスタートする。月は1月からカウントするが年始は7月からという区切りは、一見不思議に思えるかも知れないが、農耕の観点からみると、上半期はほとんど雨がなく、このローシュ・ハッシャーナーの頃からようやく雨が振りはじめて、麦の栽培が本格化することを考えると非常に理にかなったスタートだと言える。

上記が一年草である穀類が元になっているのに対して、ナッツ類などの多年の樹木の栽培については、晩冬の満月のトゥビシュバットと呼ばれる「樹木の新年」も、大切な農耕サイクルの節目となっている。

図・文責 : 杉山開知 / 暦は2018年度版

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