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【TOPICS】新元号「令和」にみる日本の転機

年に漢字の名称を与えたものを年号、そこに君主が即位した代の初めから数える元号

大陸文化から由来した元号ですが、その発祥の中国も1945年の終戦とともに元号制は廃止されましたので、歴史的にも、この元号という存在が残っているのは現在は日本のみ。世界的に見ても最長である1374年続く伝統が残っているのは、日本独自のアイデンティティと言えます。特に今回は中国古典(漢籍)ではなく初めて万葉集に由来した元号とのことでより日本文化に根ざした元号となりました。

「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」

1989年1月8日に始まった平成が、2019年4月30日をもって、30年113日の歴史に幕を閉じました。

 

_短かった大正、長かった昭和。

これまでは政治の変遷や災害などを機に度々改元されてきましたが、「明治」からは一世一元、一人の天皇に一つの元号となりました。明治という称号はこれまで10回候補にあがった上で11回目に採用されたものですが、実際のところは天皇によってくじ引きで決められました。

次の「大正」14年間(19121926)は日本史で一番短い時代区分で、こちらも過去4回候補に上がったうえで5回目にして決定した元号です。大正は中国の中華民国の成立、北朝鮮の金日成(イルソン)の誕生した年でもあり、大正元年からのカウントは今も民国◎年という大陸文化と並走しています

次の64年続いた「昭和」は逆に日本史上で最長の元号で、外国の元号を含めても最も長く続いたものとして事実上世界一のジャパンレジェンドになっています。採用にあたっては宮内庁からは10案、内閣から5案出された審議の結果選ばれた称号となっています。

元号の改元は日本史に刻まれた物語の章立てのようなもので、場面展開でもあります。そのため候補も含めて絶対に外に漏れないように国家機密で扱い、古くは菅原道真などが候補を選び、現代でも日本を代表する文化人や有識者が考案したメモなどはどこに保管されているかも重要機密となっています。発表にあたってはこれまでメディア各社が速報の一報を狙って、情報元を収集してスクープを競い合っていましたが、平成からは正式に国が発表する形になりました。

ちなみに昭和の改元の際は今の毎日新聞社(東京日日新聞)が間違って誤報を出し「光文」という元号が流布するという報道事故がありました。社運をかけたスクープが大炎上することになり、その後毎日新聞は63年の間、この雪辱を果たすためにずっと改元の動向に注力して「平成」を真っ先に報道したのは記憶に新しいところです。

江戸期に作成された日本図(ゼンリンより引用)

_平成から令和へ。改元は歴史の転換点。

この昭和という時代は、第二次世界大戦が終結した1945年(昭和20年)を境にして「近代」と「現代」に区切られ、この終戦のポイントが元号において非常に重要な転機となっています。

日本では、大化の改新の(645年の)「大化」から「平成」に至るまで247の元号(途中、南北朝時代を含む)が使われてきましたが、「昭和」までの246個は最終的には天皇がお決めになられたということになっています。改元は天皇の御代替わりに行わるので、元号は天皇の権威と同等とみなされています。そのため戦後の占領政策においてGHQの定めた法律では元号には一切触れられなかったという歴史的背景があります。そのため日本の元号はしばらく「事実上の慣習」として存続し、ようやく35年経った1979にあらためて「元号は、政令で定める」という元号法という法律ができました。

この政令というのは実質的には内閣による命令なので、現代において元号を決めるのは実は天皇ではなく内閣総理大臣ということになっています。この点はよく考えてみると天皇の一世一元の称号ではあるものの、存在意義としては天皇は象徴でありながらも権威でないということを強調するもので、昭和以降の「平成」からは閣議決定を経て内閣発表をするようになりました。

今回の「令和」の改元では、天皇が生前に退位(※譲位)し後、即位にあたって内閣が発表した元号を天皇に与えるという立場が明確化され、政権と天皇のパワーバランスが完全に逆転した歴史的転換点とも言えます。

実際に元号の決定にあたっては政府が国文学、漢文学などを専門とする複数の学者に新元号の考案を正式に依頼し、菅長官が6つの原案に絞り込み、有識者による「元号に関する懇談会」、衆参両院に提示、全閣僚会議で協議、臨時閣議で政令を決定というプロセスで4月1日に公布されました。元号とは新天皇の即位に関わるものですが天皇陛下と皇太子さまに伝えられたのは発表直前で、皇室や宮内庁の見解を報じたものはほとんどなく、歴史的に見ても、政府によって首相自らが談話とともに打ち出す元号という形式ははじめてのことでした。

いずれにしても、権力や権威は時代によって移り変わっていくもの。昭和、平成と続く日本唯一の元号に心を寄せながら、これから愛着を持って0からのスタートとしての「令和」を新たな時代の始まりとしたいものです。

 

 

 

 

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